インドの寝台電車、殺されるかと思うくらい寒いです、TABIKODOMOです。
リアルタイムはブージからゴアへ。もうすぐビールが飲めるの思うとウキウキです。
ちなみにブージ最高すぎてみんなに超絶おすすめしたいです。最高。
さて、前回の話の続き。
Kさんことモレゾーが、張家界にやってきました。
差し入れのパラパラ絶品炒飯
わたしも中国はハイスピードで回らなくてはいけなくて、張家界にいられるのは2日。モレゾーが到着する土曜日の昼前、という時間に合わせ、わたしも朝食をとる。
宿にモレゾーが着くやいなや天門山に出発したらかわいそうか。もしかしたら彼はフライト後でお腹が空いているかもしれない。
それだったらと思い、朝食を食べていたところで一緒に炒飯もテイクアウトすることに。
彼がお腹すいていなければ、おにぎりにして天門山に持っていけばいい、と思っていたら、着いた彼は「絶妙にすいている」とのことだった、ので炒飯を彼にあげた。
ホテルのロビーで食べ始め、ほんの数口たべたところで「今はもういい、またあとで。」と、彼の泊まる部屋に持って帰ってしまった。
絶妙に腹がすいている、というのは、たいしてすいていない、ということなのか、日本語とは難しいものだ、と思いながら、その炒飯が食べられることは今後あるのだろうか、とも思う。
そんな疑問をもったまま、いざ天門山へと出発した。
調べなければ旅はできない
天門山は入り口のぽっかり穴の空いた岩だけでなく、中はものすごく広くみどころがたくさん、1日では見きれないほどの広さ。
というわけで、行きたいスポットというものを決めてルート決めをしようと尋ねた
わたし「どこがみたいとかありますか?」
モレゾー「えっとなぁ、そこ、なんやったっけ?」
未だかつて、一緒に旅行をした人で、行った先の目的地がなんなのかわかっていない人は初めてだった。
ん、この人はもしかすると、なにも目的なしに調べなしに来たのかもしれない。なぜ来たんだろう?そんな疑問が、どんどんと膨れていく。
説明し、あーそーやったそーやった、特におれはないかなぁとか言われて、ほぇぇ?とおもいながらも、わたしのプラン(わたしは階段がんばって登れればそれでいい!というシンプルな希望)に沿って登ってみることにした。
天門山やっぱり圧倒的にスゴイ
宿のすぐ近くの天門山専用のバス停から、早速バスに乗って、麓まで。
そのあとバスを乗り換えて、99個ものヘアピンカーブを登り、(チケットによってはここがロープウェイを使うところ)、そこからついて999段の階段を登る。
中国人の観光客でごったがえしているものの、やはりついて見上げればものすごい大迫力の岩穴。急斜面にもほどがあるでしょ!とつっこみたくなる階段。を、足パンパンになりながらのぼる。
登ったらさらにそこから降り先が見えないほど長いエスカレーターを、何本も乗り継いで、ようやく歩けるスポットのスタート地点にたどり着く。
そのあとは東回り西回りを選び、(適当な)道を選んで歩く。それぞれの道には、断崖絶壁の場所にわざわざ足元ガラスで透けるように作られた道、リフトとか、二つの山をつなぐ吊り橋、なんかがあって、単純に歩いていても飽きない楽しい場所だ。
なんでだろう
そんな道を迷いながら歩いて、本来楽しくないわけない。
でもいくら話しても、なんだか話が盛り上がらない。っというのも、
わたしが話すことに対して、モレゾーは知ったかぶりでしか回答しないからだ。
わたしがどれほど必死にかき集めた、例えばこの次にいく中国の情報でも、
モレゾー「あーそんなところあったなぁ」
で会話をすまされてしまう。絶対知り得ない情報だとしても。
その上会話の中でものすごいマウントをとってくる。
わたしは次第に疲弊し、多分最後の方は歪んだ笑顔になっていた。
夕飯
モレゾーがやってくるとわかってあらかじめ、(一人では食べられない)火鍋を食べに行こうと誘っていた。
かなりいろいろ疲弊して天門山から戻り、調べて口コミの高い店まで、疲れた足を動かして尋ねる。着いた先にあったその店は、店構えのキチンとした様子。その様子を見てモレゾーは、
なんか高そうやなぁ
と呟く。わたしは腹も減っていたし、とにかく中国はいってずっと食べたかった火鍋が食べられるなら、少し高くてもいい、と思っていたのでここでよい、でも嫌なら、、お任せしますねと言うと
ほんならやめとこか
って、夕飯が遠のいた。はぁお腹すいた。
また少し歩いて見つけた、少しリーズナブルっぽい?火鍋屋さんに、倒れ込むように入った。もう口コミとかどうでもいい。
火鍋はげきうま。ビールもいれて、久しぶりに単品じゃない料理。これは最高だ。辛くて旨い。火鍋最高。(色々)疲れた体に、染みた。
と、なかなかいい気分になってお会計。
わたしがトイレに行っている間にモレゾーはALIPAY(中国全土で使えるIC払いの代表格、最近日本のクレカ登録も可能になったらしい)でお会計を済ませてくれていた。
わたし「ありがとうございます。いくらでしたか?」
モレゾー「229元やな。半分だと114.5くらい?」
それは、「くらい」ではなく、「まさしく」だ。
わたし「でも中国元でわたしても、すぐにバンコク帰っちゃうし微妙ですよね?どうしたらいいです?」
モレゾー「じゃあ日本円がええな。振り込んでもらう感じかな」
なんか、かなり衝撃だったし、なんだか、またどっと疲れた。
明日はアバターの舞台、武陵源。天門山よりもはるかにエリアが広い。行きたいポイントを決めなきゃですねって、そう伝えて夜風にあたりながら帰り、洗濯をして、自分をおさめるように寝た。多分、寝ればこのモヤモヤは晴れるだろう。
と、思ってSNSを見ると、モレゾーが投稿をしていた。
あたかも1人で中国に行って登ってきて成し遂げたかのような投稿。
彼は何もしてないのになぁ…そんなふうに携帯を閉じて眠った。
小籠包事件
起きてもなんだかわたしの心は疲れたままだった。口を開いたら怒ったり喧嘩ふっかけたりしそうだったので、ずっと黙ることにした。
そして案の定、モレゾーは今日の行きたいスポットを調べているわけもない。
エリアに入る前に、腹ごしらえをしようとわたしが立ち止まる。売っていたのは麺類や、小籠包6個や、揚げパンなど、中国を代表する朝ごはんシリーズ。
小籠包食べたい、でも6個入りは多い。
わたし「小籠包半分たべません?」
モレゾー「お、いいんスカ」
と彼は得意のALIPAYで10元で購入。
わたしはそれと別に、小さな麺類を一つ。
小籠包を半分ずつするなら、とおもい、モレゾーに5元わたす。
なのになぜか、モレゾーは、6個入りの小籠包を4個食べた。
半額、半分とは、実に難しいものだ。
結局モレゾーはその小籠包4個で朝ごはんを済ませた。
わたし「あれで足りました?これから結構歩きますけど、、」
モレゾー「んー、エリア入ったら、なんか食べ物売ってる?」
わたしはその時ようやく気づいた。モレゾーは、わたしのことを、ガイドさんかなんかと勘違いしているんだと。
そこでもうわたしのなんかいろいろな精神の線が、プツン、と切れてしまった。
撒いた
結論からいうと、わたしはモレゾーのことをエリア内で撒いた。
途中会っても、ひたすら撒き続けた。
撒き続けながら、武陵源を一人で思い切り楽しんでやった。
モレゾーのライン
そのまま撒き続け、わたしは家に帰った。もう会いたくない、そんなふうにまで思った(とはいえ宿が同じなので最後彼が空港行く時に会ったけれど。)
モレゾーが、反面ぱんぱんに機材を詰めたというキャリー(使っているのをみたのはそれの2%くらい)を持って、空港へと向かっていった。と、その直後、彼からラインが入った。
モレゾー「2日間、いろいろアテンドありがとう」
ほら、やっぱり。わたしのことアテンド要員だと思ってる。
ため息がでた。もう無理だ。黙っていられん。
そしてわたしは、これでもかというくらいブチギレたラインを彼に送る。
彼はすぐに返事をくれた。
ものすごい、定型文の返事。
携帯をぶん投げて、ビールを買い込み、M田氏に電話して鬱憤を晴らす。
M田氏も大瓶のビールを大笑いしながら空けて、すっきり。そんな感じで次の都市、鳳凰古城へと旅立つのでした。。
あぁ、素晴らしき張家界の思い出☆