寝過ぎだとか携帯の画面見過ぎだとかで倦怠感とか頭痛みたいなもの感じるのはいつものことなのに、敏感だから「え、もしかして」と不安になりますTABIKODOMOです。
今年は桜たちも愛でられること少なく可哀想。来年は盛大にお花見したいものですね。
さて、ジャイプールで湧きおじにチップを投げつけてから向かった先はアグラ。
かの有名なタージマハル様がおいでになられるあそこ編です。
階段井戸に寄る
B氏に頼んで、アグラに行くまでの道のりにある階段井戸に寄ってもらうことにした。
階段井戸とはインドの各所にあるまぁ要するに井戸で、水面に達するために作られた階段がかなり美しいと見所になっていて、個人的には一つ見ればあとは同じに見えてくるので一つで十分、みたいなもの。
入ってみたらお構いなしに何かの撮影がされていて、しかもその撮影が優先されて機材だらけだわそこちょっと今映っちゃうからどいてどいてーと言われるわ、
と思いきや突然現れたインドの少女に「今TikTok撮るからあなたも映って欲しいの」とお願いされて謎のインドミュージックに合わせてノッているシーン要求されるわ、
慌ただしい。
アグラの夜ご飯はアイツと共に
やっぱり車の中は寝てしまって、アグラについたよと起こされたのはもう日が落ちたころ。
タージマハルまで歩いて5分!という素敵立地なところにある今夜のホテルにチェックインをして、お昼ご飯を夕方に食べたので今日の夜ご飯はインドのカップラーメンに決める。
インドでこのあと幾度となくお世話になりまくるこのマハラジャ系カップラーメンにお湯をそそぎ、辛いだとかパニール(インドのチーズ。ほぼ豆腐みたいなチーズ)の量が多すぎるだとかなんとかいいながら食べてると、
アイツがいる
黒い、アイツ。黒く、光る、アイツ。
わたしもY子もうぎゃーとカップラーメンを水平に保ちながらベッドの上を飛び跳ねて避難。わたしはY子を部屋に残し、ホテルの人を呼んでくると部屋をでる。Y子、取り残してごめん。
ダダダダダダッ(階段をくだる)
わたし「(ゼェーッゼェーッ)部屋に!アイツが!コックローチぱいせんが!追い出して!」
ホテルの人「えーあ、そう?」
わたし「えーあ、じゃなくて!早くきて!ほら!早く!」
ホテルの人「僕じゃなくて今からボーイに電話してきてもらうからー」
わたし「おいお前!コックローチぱいせんはあっちゅーまに動くんだぞ!お前が!くるんだ!ほら!」
無理やりそのホテルの人(多分ちょい偉めな人)を連れていく。少し格闘したあとに無事追い出すことに成功。(基本的に虫とか殺さないインド人)
それでもなんだか静かにしているとカサカサ音が聞こえるような気がして、怖いねってY子と怯えながら眠った。
Y子、1人でタージマハルへ
朝焼けの時間からいよいよタージマハル、の日。早起きしてすでにおおよそ最悪だったわたしの体調は、まじの最悪になっていた。
インドのアグラなんという観光地で、Y子を1人で外に送り出すなんて恐ろしいことは全然したくなかったものの、これは頭が痛すぎて無理。
申し訳なくも、わたしのSIM入りの携帯を貸して(タージマハル持ち物検査が厳しく、WIFIルーターとかも持ち込めるか微妙、ちなみに自撮り棒もグレーらしい)、Y子の1人タージマハル旅が始まった。
寝るわたし。
ロキソニンが効いたみたいで、次に起きた時には割れそうだった頭が少しよくなっている気がした。
ベッドの中をもぞついていると、2時間もしないうちにY子が帰ってきた。よかった。無事だ。
楽しんでいたみたいで、携帯(貸したわたしのやつ)には、たくさんの写真が納められている。
いや、なにこれ。
いやいやどういうシーン。
という謎めいた写真が多数すぎて、たくさんのインド人に「ここがベストポジションだから撮ってやる」と言われたんだろうなと、なんだかふふふと楽しい気持ちになった。
朝食での一コマ
わたしの頭痛もおさまりつつあったので、ホテルについている朝食を食べることに。なんだかイケている外のテラス席での朝食で、覆いかぶさってきている木から葉っぱのクズや鳥が突きまくってすごい頻度で落ちてくる実みたいなものがものすごく気になる席だった。
朝食が運ばれてくる。ワンプレートの食パンとバナナと卵がついているよくある朝ごはんに、チャイ。
葉っぱと木の実だらけのテーブルに朝食セットを置き終わると、その運んできたオヤジがぼそっと言う。
「宿泊に朝食はついているけど、TIPは別だから。」
お前さん、チップが欲しいならテーブルくらい拭け。
完食してそのオヤジが片付けやすいようにお皿を重ねて、もちろん1ルピーも置かずに去った。
ナンパガイド氏を跳ね除けて
そのあとはせっかくなのでもう一つの見所であるアグラフォートに行ってみる。
代何代目かの皇帝が、自分の息子に幽閉されたというのがアグラフォートという場所。幽閉されていた塔からは、タージマハルががっつり見えるとかなんとか。
すごいところなんだなあなんて思いながら行ってみるものの、インドの大気汚染がひどすぎて、うっすらとしか見えないタージマハルだった。
そんな中でも嬉しいなと思うのは、ようやく我々もインド人にもだいぶ慣れてきたようで、「(タダじゃない)タダだよナンパガイド」を跳ね除けられるようになってきた、ということ。
B氏、お前もか
車のチャーターはここまで。歩き回りたいのでアグラフォートから少し行ったところにB氏に送ってもらうよう頼む。そこでB氏ともお別れだ。
車をとめ、B氏にたくさん運転してくれてありがとう、と伝える。たくさん運転してもらったので、我々もなんなら少し多めにチップを渡す。
B氏「足りない」
お前もかよ
十分だ、あなたのサービスに対して渡した額はむしろ多いくらいだ、もっと欲しいならむしろ全額渡さないぞ、と言ってみるが、
B氏「足りない」の一点張り。
これが、インドだ。はぁ、もううんざり。
1人いくらで2日間だから合計でいくらだなんて計算までして要求してくるもので、もううざくて悲しい。
湧きおじと同じようにチップを投げつけて車をあとにした。
わたしだって、できることなら笑顔でバイバイありがとうとしたいのに、それをさせてくれないインドに、なんだかなんとも言えない気持ちになる。
Y子と美味いエッグチキンロールをやけ食いして、何年も洗っていないであろう壺とミキサーで作ってくれた砂と埃入りのラッシーを買って、それがどうしても飲めなくて猿にプレゼントして、ホテルに戻る。
夕陽のタージマハル
車チャーターが終わったので、ここからの移動は全部自力でいかなければいけない。と、その前にタージマハルを見ること叶わなかったのが悔しくて、夕陽を見がてら裏側からタージマハルが見れる公園に行く。
乗ったトゥク兄はやっぱりザ・インド人で、頼んでもないのに周り道をしてあれはなんだとかお前は結婚しているかとか、職業はなんだとか聞いてきて、降りる時にやっぱりチップチップと言ってくる。
チップはあげないけど写真は一緒に撮ってやる(ここまでくるとこちらの自意識過剰)と、仲良く写真を撮った。トゥク兄も嬉しそうだったのでよし(と言っても写真わたしてすらない)。
寝台列車に乗る
久しぶりにこの肩こりしすぎて頭痛がするほど重いバックパックを背負って列車の駅に向かう。
1時間も前についたらすでに電車は遅れていて、何時につくのすら分からない。
ホームに座っていつも通りY子とギャーギャー話していたら、隣の女だらけのファミリーにくすくすニコニコ見られて、反対隣のおっさんには「俺小さいサイズの銅像の彫り師なんだけどこの銅像日本で売りたいから協力してくれ」とかなんとかうるさくて、女だらけのファミリーと仲良くなって話していても反対隣のおっさんの話は止まらなくて、
「アラ、私たちの電車もうすぐくるわ」と立ち上がった女だらけのファミリーに別れを告げたのに実はきている電車は我々のやつで、
もんのすごいスピードで走って、汗だっくだくで乗車。
すでに遅れは2時間。バラナシに着くのは明日の何時になるのだろう。